
ウクライナ侵攻以降、たびたび「輸出制限」という言葉を見かけるようになってきました。自国の食料確保が最優先で、輸出を控えるという動きです。
これまでの日本は「国産で足りなくなったら外国産で補おう」というスタンスでした。
平成5年にうるち米が大凶作になった時はタイ米を輸入して乗り切りましたし、平成30年に国産小豆が欠品した時はカナダ小豆や天津小豆を代替品として活用して乗り切ったりと、万が一の時に欠かせない存在でした。
小豆を取り巻く環境を見ると、今年の年初からカナダ小豆や天津小豆が入手できにくい状況が続いていて、平成30年のように「不足したら外国産に助けてもらおう」は通用しなくなってきています。
何度も繰り返しになりますが、農作物を「必要な時に、必要な分だけ購入する」時代は過ぎ去り、「必要な分は、事前に申し込んでおかないと入手できない」時代に突入していると考えています。
産地とのつながりも大切です。
農作物におけるサプライチェーンの最も上流は産地になりますので、産地との関係性をしっかりと構築しておくことは必要不可欠になってくると思います。メーカーさん自ら産地を訪れることで、産地側も「この人たちのためにしっかり作らないと」と生産意欲が異なってきます。
ですので、私は得意先様に「一緒に産地に行きましょう!」とよくお声がけしています。京都府・兵庫県だと丸1日、北海道だと最低1泊2日かかりますが、その1~2日間だけで原材料が確保できる可能性が高まるのであれば、忙しい時間を割く価値は十分にあると思っていますので。