
やはりポイントは文中にある「足元でコメ需要が鈍く荷余り感がある中でも値上がりとなった。」だと思います。
荷余り感があるのなら、市場原理的に考えると価格は下がります。
しかし逆に価格が上がるというのは生産者にとって営農コストの上昇が与える影響がとても大きいことを意味するのだと考えられます。
需要は回復していないけど、価格を上げないとコメが再生産されていかない(作付面積が減少していってしまう)という懸念が大きいのでしょう。
一方でコメの面積はすでにこの4年産から減少しているような声も聞きます。
「うるち米が安いから丹波大納言をつくることにした」
「もち米ではなくて飼料米を今年は栽培している」
といった転作が進んでいる気配です。
国主導の減反政策は終了していますが、各地域での「減反政策のようなもの」はいまだに残っているのかもしれません。
コンビニや大手メーカーではその時に安い原材料を使用して商品開発をするときもありますが、そのような都合の良い使われ方をしていては、農業は衰退していきます。
大事なのは「買い支える」こと。
ものが余っている時でも、価格が高い時でも一定の数量は使いますので安心して生産してくださいという姿勢を生産者に伝えることが今後は本当に大切になっていくと考えています。