こんにちは!
豆専門店の市川商店 市川です!
今回は私たち豆屋がつかうマニアックな「単位」について記事にしたいと思います。
「俵(読み:ひょう)」「反(読み:たん)」「ha(読み:へくたーる)」といった単位を聞いたことありますでしょうか?
「ha」はむかし学校の授業でちらっと出てきたかもしれませんね。
私たちは産地と話をするときは上記のような単位を日常的に使います。
この記事を読む方にとってお役にたつ内容になるか不明ですが(笑)、産地からの生育情報や作付面積を確認するときなどに参考になるかもしれませんので、簡単にご紹介しますね。
①「俵(読み:ひょう)」
こちらは重量を表す単位で、古くから米や雑穀を流通させる時に使われてきました。
イメージとしては
このような感じです。
時代劇などで馬が米俵を積んで運ぶシーンを見たことある方もおられるかもしれません。
この米俵1つのことを「1俵」と呼んでいました。
現在は「kg」や「g」などが一般的な重さの単位となっておりますが、その以前は「石(こく)」「斗(と)」「升(しょう)」「合(ごう)」「俵(ひょう)」といった単位が使われていました。
その「俵」が現在も業務用豆類の業界では使われています。
俵=60kgの重量となり、業務用豆類は1袋が30kgなので、「1俵=60kg=2袋」として使われております。
②「反(読み:たん)」
こちらは面積を表す単位で、こちらも学校の授業で登場していたかもしれません。
(私はこの辺の単位が大の苦手でした…)
アジアで広く使用されてきた「尺貫法」のひとつで、土地の面積を表すときに使います。
具体的には、「1反=300坪=約10a(あーる)」となります。
ちなみに、「1a(アール)=10m×10m=100㎡」なので、「1反=約10a=約1,000㎡」となります。
③「ha(読み:へくたーる)」
こちらは②で出てきた「a」の親戚の単位です。
具体的には1ha=100a×100に相当するので、「1ha=10,000㎡」という計算になります。
(そろそろ嫌な感じになってきましたね…)
ちなみに京都府や兵庫県の生産者と会話をしていると「ここの畑の面積は〇〇ちょうぶでのぉ~」と、聞き覚えのない単位がさらっと登場します。
こちらは「町歩」という単位で、実はこちら「1町歩=1ha=10,000㎡」となり「ha」と同じ単位となっております。
②と③をまとめて、「m(メートル)」で統一させると、
100㎡=1a
1,000㎡=1反(=10a)
10,000㎡=1ha=1町歩(=10反)
となり、少しは分りやすく感じていただけるようになったでしょうか(汗)
参考までに上記の単位を使い、昨年の北海道産小豆の生産を見てみたいと思います。
(1)作付面積 19,000ha
(2)反あたりの生産量 4.27俵/反(1反あたりの生産量)
(3)生産量 819,800俵
もちろん、『面積×いち面積あたりの生産量=全体の生産量』となるのですが、産地の表記の仕方だと、作付面積は「ha」表記、反収は「反」表記となっているため、単位を統一させてから計算しないと正しい生産量が出てこないようになっています(ややこしい‥‥)。
なので生産量の計算の方法としては、
作付面積19,000ha × 生産量4.27俵/反 × 面積調整10倍(1ha=10反)
≒819,800俵となるわけです。
‥‥はい、もうそろそろ終了します。ややこしかったですね、申し訳ありません。笑
でも、この単位を正確に把握しておかないと、私たちは産地の状況や今後を予測することが出来ません。とてもとても重要な単位なのです。
産地と直接話をしない限り、必要になる可能性は低いかと思いますが、ふとした会話に登場する可能性もありますので、またご必要な時はこの記事を見返してもらえればと思います。